主がイスラエルの民に与え、それぞれの部族に分配して下さる土地のことが4節で「嗣業の土地」と呼ばれています。
「嗣業」という言葉は日本語訳聖書における造語で、辞書には載っていません。原文の言葉の意味は「受け継いだもの、相続したもの」ということです。
イスラエルにおいて、土地は親から子へと大切に受け継がれていくべきものでした。それを「嗣業の土地」と呼んだのです。しかしどの家も、カナンの地における土地を元々所有していたわけではありません。
その土地は、主なる神が、カナン征服と土地分配においてそれぞれの部族に与えて下さったものです。つまり嗣業の土地は、神が与えて下さったものです。
神の恵みによって与えられてものであるがゆえに、大切に守り、代々それを受け継いでいくのです。だからそれを自分の単なる持もののように売り払ったりしてはならないのです。
つまりカナンの地がくじ引きによって分配されたというのは、神がこの地をイスラエルの民のものとして下さり、それぞれの部族に受け継ぐべき嗣業の土地を与えて下さったという神の恵みのみ業なのです。
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