ヨシュア記 第10章1~14節「空前絶後の奇跡はなぜ起こされたのか」

説教

空前絶後の奇跡はなぜ起こされたのか

ヨシュア記10章には、神様が太陽の動きをとめたと記されています。「主がこの日のように人の訴えを聞き届けられたことは、後にも先にもなかった(14節)」とありますから、まさに史上最大、空前絶後の奇跡です。
また、神がそうまでされた理由として「主はイスラエルのために戦われた」からだともあります。しかし、同章を精読すると、その大きな奇跡に比して戦いの重要度は、エリコの戦いのようにイスラエルの存亡がかかった一大決戦だったという訳ではないのです。戦いの原因は前章でイスラエルを騙してまで盟約を結び、イスラエルの側に寝返ったギブオン人にあります。彼らの態度は、周辺の異邦人から不評を買い、それがために逆に周辺の異邦人から攻められることになりました。ギブオン人はイスラエルに助けを求め、それ故、イスラエルが直接侵攻されたのでもないのに出陣することになったのです。
ではなぜ、それほど「重要でない」戦いに、神と神の民イスラエルは労したのでしょうか?それは、ギブオン人とイスラエルが、ひいては神様が約束を結んだからです。神様は絶対に約束を守ってくださいます。同様にして神は私たちを熱意や雰囲気や気分で私たちを救いたいのではなく、イエス・キリストという贖いの契約を提示し、その契約にもとづいて私たちを救いたいと申し出てくださっているのです。

 

サムネイルはジョン・マーチン画「ギブオンで太陽の動きをとめるヨシュア」

コメント

タイトルとURLをコピーしました