マルコによる福音書第 14章32~42節「苦しみに勝利するとは」

苦しみに真実に打ち勝つことは、苦しみの原因になっていることを取り除くことによってではなくて、深い苦しみの現実の中でイエス様が祈られたように祈ることにこそ実現するのです。
つまり、苦しみのただ中にあって神様を父と呼ぶ関係こそが苦しみに打ち勝つことができるのです。私たちが、その苦しみの中で「アッバ、父よ」と呼んで神様に祈るならば、また「わたしが願うことではなく、御心に適うことが行われますように」と祈るならば、つまり「天にまします我らの父よ」と呼びかけ、「み心の天に成るごとく地にもなさせたまえ」と祈るならば、そこに、苦しみへの勝利の道が開けていくのです。
主イエス様が教えて下さった「主の祈り」を心から祈りつつ歩む者は、苦しみに押しつぶされ、滅ぼされてしまうのではなく、その中にあって、なお平安が与えられるのです。主イエス様が人々の苦しみをご自分の苦しみとして理解して下さったように、私たちも主イエス様の祈りにならって、苦しみの中でも神様を父と呼び、その御心が成ることをこそ求める者となることによって、私たちは苦しみに打ち勝つ者とされていくのです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました