年12回で学ぶ創世記

説教

創世記49章8~12節 年十二回で学ぶ創世記 ヤコブの預言 

創世記は「初めに」で始まる起源の書ですが、その最初からキリスト預言が散りばめられています。その流れのクライマックスが49章、ヤコブが12人の息子に祝福を告げる場面、とくにユダへの言葉です。本来長子ルベンに与えられるはずの主権が罪のゆえに退けられ、四男ユダに移されます。「ユダよ、あなたはほめたたえられる」「あなたの父の子らは、あなたの前にひれ伏す」と語られ、王家がユダから出ることが示されます。「ユダは若い獅子」という表現は、力ある王の象徴であり、やがて「ユダ族から出た獅子」と呼ばれるキリストを指し示します。
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創世記44~45章 年十二回で読む創世記 ヨセフ物語後編

創世記44~45章は、ヨセフ物語の頂点であり、神の救いの原型が輝く場面です。ここで中心に立つのは、意外にも兄ユダです。かつてヨセフを銀二十枚で売り飛ばすことを提案した彼が、今度は弟ベニヤミンのために自分の身を犠牲にしようとします。ヨセフが仕掛けた試みの中で、銀の杯がベニヤミンの袋から見つかり、彼が奴隷にされようとしたとき、ユダは一歩前に出て訴えます。「どうか、このしもべを少年の代わりに奴隷として残し、少年を父のもとに帰らせてください」(創44:33)。これは、自己中心な男が他者のために命を差し出そうとする決定的な変化でした。神がその心を砕き、悔い改めの器へと造り変えられたのです。ユダのこの姿は、やがて十字架にかかられるイエス・キリストの予型です。主もまた、罪人の代わりに自らをささげられました。