マタイの福音書2章1~12節「本当のクリスマスプレゼント」

説教

マタイの福音書2章1~12節「本当のクリスマスプレゼント」

わたしたちはまた、神の協力者としてあなたがたに勧めます。神からいただいた恵みを無駄にしてはいけません。 なぜなら、「恵みの時に、わたしはあなたの願いを聞き入れた。救いの日に、わたしはあなたを助けた」と神は言っておられるからです。今や、恵みの時、今こそ、救いの日。

第2コリント 6章1~2節

聖書個所も重なるので、昨年と話が重複することをご了承ください。東方の三博士は、ローマの東方に当時あったペルシャ帝国(アルサケス朝ペルシャ、パルティア)、現在のイランからきた、占星術師だったと考えられます。ただ占星術をはじめ占いの類は聖書で禁じられているものの、天文学、地学とも通じており、暦をつくり、正確に計測するために大変重要でした。さらに暦は農耕において作付日、収穫日を算出するのにも重要でした。この日をいつにするかによって、国の趨勢にかかわる一大事だったのです。「経済企画庁長官」レベルの人だったと考えられます。また昔から三博士、3人と言い倣わされているのは、博士たちがイエスキリストへささげた世界で最初の「クリスマスプレゼント」が黄金・乳香・没薬の3つであったことから後代そのように類推されているに過ぎません。ローマ帝国と8度にわたり戦争をしたパルティアからの閣僚級をトップとした大規模な外交使節団が新王の誕生を祝いに来た…。エルサレムの人が不安になるのはそのような事情によります。この三つのプレゼントの意味は説教の後に賛美する讃美歌二編52番、われらはきたりぬの歌詞を味読していただければ幸いです。馬小屋で生まれた赤ん坊は王であり、神であり、そして私たちの罪の身代わりに死ぬためにこの世にきたこと、この外交使節団は知っていたことを示唆します。ちなみに、聖書の中の、ダニエル書後半、エステル記、エズラ記冒頭、ネヘミヤ記冒頭はペルシャが舞台になっており、バビロン捕囚後の在ペルシャユダヤ人によって間接的に聖書がもたらされていたはずですから、決して荒唐無稽な話ではありません。本日は愛餐会がない代わりに教会からお菓子のプレゼントがあります。そして、聖書は大どんでん返しを語ります。貢物を捧げるべき神が逆にあなたにプレゼントを用意し神との和解を受け入れるようにと「懇願」していると。

こういうわけで、私たちはキリストの使節なのです。ちょうど神が私たちを通して懇願しておられるようです。私たちは、キリストに代わって、あなたがたに願います。神の和解を受け入れなさい。     第二コリント5章20節(新改訳) 

※サムネイルはルーベンス作「東方の三博士の礼拝」

コメント

タイトルとURLをコピーしました