ルカの福音書6章1~11節「イエス様でも怒られるほどの禁忌とは」

「落穂ひろい」ミレ画 説教
「落穂ひろい」ミレ画

ルカの福音書6章1~11節「イエス様でも怒られるほどの禁忌とは」

前段のイエスの弟子が麦の穂を摘んだことについて、ファリサイ派の人がとがめだてをしていますが、これは、盗みを非難しているのではありません。レビ記19章9、10節、申命記24章で救貧政策として認められていました。サムネイルに掲載した有名なミレの落穂ひろいもそのことを描いています。むしろ、ファリサイ人は宗教上、仕事をしてはならない日と定められている安息日にしていることを非難しているのです。イエス様はサムエル記上21章1~6節の故事を引用し、緊急避難的に例外的にみとめられる、違法性が阻却されると弁明しておられます。きわめて遠慮がちに、抑制的に、柔軟に律法を解釈してほしいと要請しているような態度です。しかし、後段の手の萎えた人への癒しでは、並行箇所マルコ伝では怒りながら見回したとすら書いてあります。イエス様が嫌ったのは法匪であります。法律の主旨を逆転させ、ルールを用いたいじめであります。同調圧力であります。事なかれ主義であります。イエス様はいじめに激怒したのであります。いじめる側のその心根を見たときにイエス様は怒られたのです。敢えて事を荒立てたのです。騒ぎを起したのです。いじめられっ子が虐められたまま、丸く収まるくらいなら、敢えて地雷を踏んでことを荒立てて、いじめには与しないと宣言してくださったイエス様。でもいじめに加担してしまう弱い人たちのためにも十字架にかかかって下さったイエス様。私たちのヒーローです。

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